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母は手負いの虎だった8

IMG_6726.JPG

なぜかジゴロの里帰りを面倒見ることになった所からです。

 

まずは車ごとフェリーに乗るため波止場に向かいました。

 

波止場近くで路肩に車を寄せて停車。

 

ジゴロ君が

 

「何があっても絶対窓は開けないで。」

 

と真面目な顔で言う。

 

了解して波止場に着くと。

 

目のない子ども。

足のない子ども。

手のない子ども。

やせ細った子ども。

身体中切り傷の痕だらけの子ども。

 

まるでゾンビ映画のワンシーンのように、

車にびっしり張り付いてきて窓を叩いている。

 

フルーツ買ってくれ!

腕輪を買ってくれ!

というもの売り。

お金くれ!と叫ぶ物乞い。

ただ見つめている子。

 

「ぜんぶ、親がやるんだ。お金をもらえるようにって。

その子どもをレンタルしてお金もらったりしてる。」

 

ハンドルを握るジゴロ君が静かにつぶやきました。

 

わたしはこの子たちを助けられない。事実。

 

ただ、絶対に忘れないでおこう、と誓いながら、

その子ども達の姿をしっかり見つめて、

シャッターをおろすようにまばたきをして焼き付けました。

 

それしかできない。

この子たちが確かにここで生きていたことを

覚えておくことしかできない。

 

彼らには選択肢がない。

ここにいるしかない。

 

とりあえず、生きているだけ。

 

君たちほどじゃないけれど、

その絶望は知ってるよ。

 

もう生まれ直さないと無理だよね。

この人生での回復なんて信じられないよね。

ただ、生きてるだけ。

ここにいるだけ。

 

でも何かが起きるかもしれない。って、

その希望さえ抱くのが余計残酷になる日々。

 

ただ、ここに彼らが生きていたその風景は覚えておこう。

 

フェリーに乗り込んで車を降りようとすると。

またしてもジゴロ君が

 

「親しげに話しかけてくるやつ、全員スリだからしゃべらないで」

 

と。。。

 

だんだん死出の旅らしくなってきました。

 

 

つづく

JUGEMテーマ:毒親

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